2011年3月28日月曜日

当たり前でない事

TVで津波で子供三人全て亡くしてしまった両親が津波の跡、遺品を捜している映像を見た。

もし、自分に子供がいてある日一瞬で失ってしまったら?
きっと計り知れないブラックホールのような心の穴ができてしまうだろう。
この先、正常な生活が送れる時が来るのか解らないだろう。
一度築いたものが突然無くなった時の心の傷は想像の域をはるかに超えている。

同じ目にあったら、私も同じように子供の遺品を捜せるだろうか。
悲惨な状況でも明日を生きていけるだろうか。

積み上げたものが一瞬で崩れる事は自分にも起こりうる事。
空気、健康、明日、労働、食事、家族、友人、家、睡眠、お風呂、勉強、物創り・・・
これ以上何を望むのか。

災害で思い知る事。
この世に生きるという事は当たり前の事は微塵もないという事。
確実なものは何もない。
だから人間は曖昧な要素の中から自らを安定させる為に努力し必死で探そうとする。
家族であったり、心のよりどころであったりを・・・
それらを一瞬で失くしたら佇む事しかできないと思う。

阪神淡路大震災の時、大阪で一人暮らしだった。
マンションで強い揺れを感じた瞬間に家族を思い出した。
起きて電気をつけたらTVが飛んでいた。
でも頭には落ちず、こうして生かされている。
ワイヤーアートを始めた半年前、何故か『明日はないと思って日々後悔しないように。今日出来ない事は明日できない。』と自分に言い聞かせながら創っていた。
そう思って一気に創り始めた。生かされているからできた。

TVの映像を見ては不安感だけが毎日大きくなる。
日本の負を一気に全て背負わせてしまった感を感じずにはいられない。
大切な家族を亡くされた方、被災された方が一刻も早くどうか心が安らぎますよう祈るしかできない。

0 件のコメント:

コメントを投稿